某製薬会社のテレビCMなどで目にするフレーズですが、どういう意味かわからない方は以外と多いと思います。未病とは何ぞやってことです。

そもそも東洋医学自体がよくわからないですよね。気とか陰陽とか抽象的なものを言われてもさっぱりです。僕もこの世界に入る前は気の流れとかツボとか言ってる意味がわからない(あまりにも馴染みのない言葉だから)のでうさんくさいなーって思ってましたw

おじいちゃんおばあちゃんの世代は三里のツボや合谷など有名なツボを知っている方が多くいらっしゃいます。では、なぜ今の日本では東洋医学に馴染みがないのか?です。

歴史を辿ると戦後の明治新政府のときに日本は西洋医学を採用して、それまで伝統的に用いられていた鍼灸や漢方業をする漢方医や東洋医学全般を認めなくなりました。当時の軍医総監の石黒忠悳(いしぐろただのり)さんをはじめとする政府の方針ですね。

国が西洋医学にシフトしたから東洋医学の力は弱まってしまいました。それから現代の日本の医療制度の中心は西洋医学です。

では西洋医学と東洋医学は何が違うのか。

西洋医学は病気と診断されてから治療をおこないます。

東洋医学は病気になる前から治療をおこないます。

これが決定的な違いです。

東洋医学では健康な状態と病気の状態とはっきり分けるのでなく連続したものだと考えています。今日は痛みがでて病気だけど、昨日は健康だったということなありえないということです。(事故などの外傷は別です)

例えば、高齢者に多い変形性膝関節症。

名前のように膝が変形してO字型にみえる状態で、膝に内側に負担がかかり痛みがでる病気です。膝が変形するのは長年の積み重ねによるもので昨日今日のものではありませんよね。しかし、ほとんどの方が痛みがでてから医者にかかります。もちろん痛みがないと何もしてもらえません。これに対し、東洋医学は痛みが出る前に変形しだしている膝を治療してしまおうという考え方です。この病気とまではいかないけれど、病気に向かっている状態を「未病」といいます。

つまり、東洋医学の考え方は未病のうちに治す=未病を治すということです。

東洋医学では病気を治すことよりも病気にさせないことに価値があると考えられています。

当院では病気の方はもちろん自覚症状があるのに病気と診断されない方に是非お越しいただきたいです。未病を治すことにより長く健康を維持できる体づくりをおこなっていきます。どんなことでも気軽にご相談くださいね。