やっと梅雨明けして週末はお出かけという人が多い中、明日は台風が近づいてきてますので皆さん気をつけてお出かけください。

さて、今回は手技が機械に負けない理由の1例をご紹介します。

頚椎ヘルニアなどで腕が痺れた方や狭窄症になってしまった方で整形外科に通院された場合は、首を牽引する治療をおこなうことが多いと思います。

頚椎疾患の多くは、日々の労働や外傷、加齢などで変形することによって変形した骨が神経に触れたり、骨と骨の間にある椎間板(クッションのようなもの)が変形することで神経に圧迫したりすることで身体に強い痛みやしびれを伴う症状です。

このような疾患の場合はで頚椎を引っ張る目的は、骨同士の圧迫を軽減したり、ズレた骨を矯正することです。

この牽引ですが、器具でおこなう場合は牽引する力を数キロ(一般的には7~10kgから初めて、15~20kgを限度として増量していきます)に設定して数分間おこないます。

手技の場合は牽引するときにある感覚のところで牽引をおこなうためかなり繊細な調整になります。強すぎても弱すぎても効果は少なく、その日の体調や筋肉の柔軟さに応じて細かな調整をおこなうため、毎回引っ張る力が異なります。

この違いこそが治療という観点ではとても大きな違いを生みます。ですので器具でやっても効果がないのに、手技で牽引を行うと症状が改善することが圧倒的に多いです。

電気治療なども同様に手技でおこなうとより高いレベルで作用させることが可能になります。

器具で治療を続けているが一向に改善されない方は手技による繊細な矯正をお試しされることをおすすめします。

手技よりも繊細な動きができるロボットができるまでは、まだまだ手技に勝る治療法はでてこないでしょう。