このような症状でお悩みの方
  • 手指が冷たく感じる
  • 肩甲骨周囲の痛み
  • 腕や手に痛み、痺れ、だるさを感じる(特に小指側に多く、つり革をもつなど腕を挙げる動作で症状が強くなる)
  • 握力の低下
  • 細かな指の動きができない

などこのような症状がある場合、あなたは「胸郭出口症候群」の可能性があります。

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口とは首と胸の間にある通路のことを呼び、鎖骨下動脈や腕神経叢(脊髄から出て来る第5頚神経から第8頚神経と第1胸神経から形成される)がここを通って腕に抜けます。 この通路は多くの器官で混み合っているため、鎖骨や第1肋骨、周りの筋肉によって形成される腕神経叢や鎖骨下動脈が引っ張られたり圧迫されたりすることで生じる上肢の感覚障害や運動障害をきたす疾患を胸郭出口症候群と呼びます。上肢の重みによる腕神経叢の牽引を主な原因とする牽引型と腕神経叢と鎖骨下動脈の圧迫を主な原因とする圧迫型に分類されます。牽引型は首が長く、なで肩の20歳〜30歳代の女性に多く、圧迫型は筋肉質の30歳代の男性に多い傾向があります。

胸郭出口症候群の分類

胸郭出口症候群を引き起こす部位は主に4つに分類されます。

①斜角筋症候群
中斜角筋・前斜角筋と第1肋骨との間で障害される
②肋鎖症候群
鎖骨と第1肋骨の間で障害される
③過外転症候群
小胸筋の下層で障害される
④頚肋症候群
第7頚椎の奇形である頚肋により障害される

それぞれの部位で絞めつけられたり、圧迫されたりする可能性があります。

胸郭出口症候群の主な検査方法

・Morley(モーリー)テスト(腕神経叢の圧迫)
鎖骨上窩を圧迫すると、圧痛や前胸部(または上肢)への放散痛が生じる
・Adson(アドソン)テスト(斜角筋症候群)
頭部を患側に回旋させて深呼吸させることにより、鎖骨下動脈を圧迫させると橈骨動脈が減弱・消失となる
・Wright(ライト)テスト(過外転症候群)
手を横に水平にあげ、肘を90度に曲げた状態で手のひらを前に向けると橈骨動脈が減弱・消失となる
・Eden(エデン)テスト(肋鎖症候群)
両肩を後下方へ牽引し、胸を張らせると、橈骨動脈が減弱・消失となる
・Roos(ルース)テスト(3分間挙上テスト)
ライトテストの姿勢で両手指の屈伸運動をゆっくり3分間させると痛みやだるさで継続困難となる

また補助検査として、X線・MRI・造影検査などの画像検査が用いられます。

胸郭出口症候群の治療

胸郭出口症候群のうち鍼灸治療が特に有効なものは、斜角筋症候群、過外転症候群です。これらは原因とされる筋の緊張を取り除き、神経の圧迫を軽減させることで症状を改善することができます。同時に、肩や背中周りの筋(僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋・傍脊柱筋など)の緊張を緩めることでより高い効果を得ることができます。牽引型の場合は鍼灸治療と同時に筋肉強化を目的としたトレーニングをおこなっていきます。また、頭痛や全身の倦怠感がでている場合は全身の調整をおこない身体のバランスを整えていく必要があります。根本的な原因にアプローチすることで改善することが可能ですのでお困りの方は一度ご相談ください。